韓国ミュージカル ON SCREEN「笑う男」

2018年製作の韓国の舞台映像の上映で、上演時間は153分。イオンシネマ筑紫野で見た。 原作:ビクトル・ユーゴー、脚本:ロバート・ヨハンソン、歌詞:ジャック・マーフィ、作曲・編曲:フランク・ワイルドホーン、演出:ロバート・ヨハンソン 出演は、パク・ガンヒョン、ミン・ギョンア、スヤン・ジュンモ、シン・ヨンスク 「韓国ミュージカル ON SCREEN」の一作で、韓国発のオリジナルミュージカルの2018年初演版を上映。 (あらすじ) 17世紀終盤のイングランド。見世物として口を裂かれた少年グウィンプレンは、雪の中で死にかけている赤ん坊デアを見つけ、近くの小屋で暮らす興行師ウルシュスと出会う。 数年後、青年となったグウィンプレンは、口の傷から「笑う男」と呼ばれるようになっていた。彼は盲目のデアとともに、ウルシュスのもとで自身の生い立ちを芝居で演じて有名人となる。 ある日、彼らの興行にある貴族が興味を抱いたことで、グウィンプレンとデアの運命は大きく動きだす。 グウィンプレンの出自が明らかになるまでの第1幕は退屈だったが、ドラマチックな第2幕はおもしろかった。 原作はビクトル・ユーゴーの同名小説。1928年にデンマークで初の映画化され、2012年にはフランス・チェコ合作で映画化されている。 脚本・演出のロバート・ヨハンソン、作曲・編曲のフランク・ワイルドホーンは、日本でもおなじみだが、オリジナルミュージカルでは韓国での仕事が多いようだ。歌芝居ではない正真のミュージカル…

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小泉博明ほか著「ようこそ講談の世界へ─読んで、学んで、語り継ぐ、伝統話芸」

冨山房インターナショナルから2025年10月に出版。148ページ。 著者は、小泉博明、稲田和浩、宝井琴鶴 知ってためになる!語って面白い! 十歳からの入門書。語りのチカラを今に伝える、講談の魅力がいっぱい! はじめての講談。真打講談師も解説! 【目次】 第一章 講談って何?(そもそも講談とは?;講談にはどんなお話があるの?;講談師の道具と衣装は?;講談師になるには?) 第二章 講談の歴史とお話(講談の歴史;心あたたまる庶民のお話「世話物」;旅のお話「道中物」;続きが楽しみ「連続物」) 第三章 講談を読んでみよう(講談を読む前に;はじめは「三方ヶ原軍記」から;「曽我物語」に挑戦しよう;講談を実演するときに大切なこと) 【著者】 小泉博明:専門は日本思想。文京学院大学名誉教授。 稲田和浩:作家・脚本家。文京学院大学非常勤講師。 宝井琴鶴:真打の講談師。講談協会所属 第一章では、講談について基本的な知識をコンパクトにまとめていて参考になった。 第二章の講談の歴史も参考になった。さらに、「世話物」「道中物」「連続物」の事例の説明が楽しかった。落語や松竹新喜劇で知った大好きな「幸助餅」の話が書かれている。「幸助餅」は歌舞伎や浪曲でも取り上げられた。 第三章は、講談の読み方の講義で、実演のための「三方ヶ原軍記」「曽我兄弟の仇討」の台本が載っている。

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映画「明治一代女」(YouTube)

1955年製作の映画で、上演時間は84分。杉村春子生誕120年を記念した、YouTube 新東宝チャネルの無料配信で見た。 原作:川口松太郎、脚色:成澤昌茂、伊藤大輔、監督:伊藤大輔 出演は、木暮実千代、田崎潤、北上弥太朗、浦辺粂子、井上大助、杉村春子、藤木の実、市川小太夫 ほか (あらすじ) 柳橋の芸者・叶家のお梅は、一本立ちを目指す若手歌舞伎役者の沢村仙枝と惹かれ合う。しかし、仙枝の父親と親交のあった「大秀」の女将お秀は、自分の娘である小吉を仙枝の妻にしたいと考えており、お梅に厳しく当たる。 仙枝が歌舞伎の襲名披露をする際、お梅の弟・武彦の学費を心配していたお梅は、箱丁の巳之吉からお金を借る。しかし、そのお金は巳之吉がお梅を想うあまり無理算段したものだった。振り向かないお梅に巳之吉は逆上してお梅を殺そうとするが、もみ合いでお梅は巳之吉を殺してしまう。 妖艶な芸者役の木暮実千代に対して、杉村春子は容色も枯れた底意地悪い女将役だ。だが、この役が弱いと話が成り立たない。 この映画公開時 杉村は50歳だが、実年齢よりも年上のメイクで、色香なしのいかにも枯れ果てたという女将をみごとに演じた。杉村が出ると画面がピリッと引き締まる印象だった。 巳之吉役の田崎潤が若い。思いつめる役を生々しく演じた。 新東宝映画なのでなじんだ俳優は少なく、箱丁平吉役の殿山泰司くらいしか知らなかった。 歌舞伎の劇場は“新富座”だが、1955年には“新富座”はない。この映画の“新富座”…

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