9月に観たい舞台

【演劇】  ○ジャニーズ・フューチャー・ワールド from 帝劇 to 博多(東宝、写真)  ○頭痛肩こり樋口一葉(東宝/こまつ座)  ○娼年(ホリプロ)  ○お国と五平/息子(可児市文化芸術振興財団)  ○答え(muro式).  ○松井須磨子(エイコーン)  ○浮足町アンダーグラウンド(大野城まどかぴあ)  ○チャチャトゥールの穴(非常口)  ○やまとなでしこ ~久留米編~(Theちゃぶ台)  ○退屈という名の電車の駅のホーム(大体2mm)  ○ヘドロイア(ヒロシ軍) 【ダンス】  ○ダンスダイブウィーク「ショーケース」(北九州芸術劇場)

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「日本音楽がわかる本」(千葉優子著)

クニちゃんガクちゃんの短い会話を積み重ねていて、ものすごくわかりやすい。 雑誌「教育音楽―中学・高校版」に連載された「クニちゃんガクちゃんの日本音楽入門」を単行本化したものだという。 音楽大学ピアノ科を卒業し、ピアニストをめざして渡欧し武者修行を始めたはいいものの、当地で受けた日本伝統音楽にかんする質問に自分がまったく答えられないことに愕然として帰国した〈ガクちゃん〉が、なぜか日本音楽にめっぽうくわしい猫の〈クニちゃん〉に、日本音楽についての講義を受ける──という設定。 例えば、お能の音楽にはけっこう詳しく触れている。たくさんの図が挿入されているのもありがたい。日本の音楽の系統図など、概略を知るのにはとてもありがたい本だ。

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「演劇の力」(蜷川幸雄著)

きょうの「演劇書を読む会」で読んだ。 2013年に日経新聞の「私の履歴書」に掲載されたものは、ページ数で1/3、活字が大きいので量としては1/4程度か。 あとは、1985年に書かれたエッセイと、「私の履歴書」の直後に書かれたエッセイがあり、クロニクル1957-2013というパンフに書かれた文書が全体のほぼ半分を占める。 「私の履歴書」部分が簡潔にまとまっていて読みやすい。新聞で読むのと違って一気に読めるのがいい。読んでいて思わず涙が出てきた。 クロニクル1957-2013では、この10年の過負荷ぶりがわかる。つまらなくなっていて当然だ。 あとがきに、「世界の演劇界をみていて、五十歳を過ぎた優れた演出家はいないから、五十歳になったら演出をやめようと思いながら、七十八歳の今も演出をしている。」とある。七十歳までには演出をやめるべきだったと思う。 それにしても2013年刊行のこの本には、Amazonのカスタマーレビューが1件も付いていない。演劇界のマイナーさがよくわかる。

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