市原幹也氏のセクハラについて:告発から4ヶ月が経った

1.はじめに 市原幹也氏のセクハラについては、「市原幹也氏のセクハラについて」(2017.12.27)、「市原幹也氏のセクハラについて:この1ヶ月を振り返る」(2018.1.19)、「市原幹也氏のセクハラについて:告発から2ヶ月が経った」(2018.2.18)、「市原幹也氏のセクハラについて:告発から3ヶ月が経った」(2018.3.18)に書いてきた(URLは本稿末尾の【関係URL一覧】参照)。 昨年12月の告発から4ヶ月が経ったので、前回記事後のこの1ヶ月の状況をまとめておく。 2.セクハラの状況と謝罪状況 (1)セクハラの状況 市原幹也氏のセクハラの被害者からの告発の情報および市原幹也氏のセクハラの事実を知っていたという情報については、この1ヶ月で公表されたものは見つけられなかった。 ただ、次のようなツイートがあった。 「まみい‏ @gennsuilove」さんのツイート(現在は削除されている)。 *** まみい‏ @gennsuilove · 今更 市原幹也氏が告発されたと知り、私もDM晒しちゃう 適当に相槌打っていたら何故か向こうは会う気満々。 私は会わないという選択を取ったけど、あの時軽率に会っていたら酷い目見てただろうなぁ。 18:54 - 2018年4月6日 *** (2)市原幹也氏の謝罪の状況 市原幹也氏から謝罪の状況の報告はない。謝…

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映画「あしたはどっちだ、寺山修司」

相原英雄監督による2017年のドキュメンタリー映画。特別監修:九條今日子、監修:寺山偏陸・笹目浩之。 関係者へのインタビューと当時の映像で構成される。上映時間は100分。 前半は市街劇「ノック」のことがメイン。1975年4月に上演されたその市外劇は、杉並区一帯を使い、30ヶ所で同時多発的に上演され、上演時間30時間にも及ぶという壮大なもの。丹念な準備の様子も描かれる。 ハプニングははじめから想定していて、出演者や数百人の観客以外の町に住む人や警官までも劇に巻き込んでいく。混乱は避けられずに事件性を帯びてくるところまでをキッチリと捉える。 後半は寺山修司の出自についてインタビュー中心の構成で、寺山修司がいかにして作られたのかがよくわかる。 おもしろかった。

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大村昆著「昆ちゃん ぼくの昭和青春譜」

大村昆は1931年生まれの86歳。この本は2016年、著者84歳のときの出版で、聞き書きは小泉カツミ氏。 「僕が辿ってきた戦後から復興の時代、テレビ黎明期の軽演劇の出現と変遷、昭和の芸能の世界をちゃんと記録しておきたい」からと、大村昆はこの本の意図を語っている。 「番頭はんと丁稚どん」のアホ役などでで子どものころから慣れ親しんだ昆ちゃん。田舎に行くと今でもオロナミンCのホーロー板広告にお目にかかれるかもしれない。 大村昆は、キャバレのボーイなどをしていた20歳直前に肺結核に罹り、右肺を切除して1年半の療養生活を送っている。この人の芸風がそれと関係しているのがわかる。 「昆ちゃん秘話」に登場する芸人たちのエピソードが楽しい。

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