5月に観た舞台

【演劇】  ○ 寿歌 長洲公演(SPAC)  ○ 寿歌 北九州公演(SPAC)  ○ muro式.10「シキ」(muro式)  ○ 老いと演劇-OiBokkeShi《オイ・ボッケ・シ》の活動から学ぶ「人生100年時代」の生き方!-(熊本県立劇場・熊本保健科学大学、写真)  ○ 上下左右(最新旧型機クロックアップ・サイリックス)  ○ 上通演劇まつり(上通商栄会・熊本市現代美術館)  ○ 六畳一間の唇(万能グローブ ガラパゴスダイナモス新世代企画 こわせ貯金箱 おぎゃぁ公演)  ○ スクリーン(演劇ユニットそめごころ) 【ミュージカル・ショー】  ○ 「あかねさす紫の花」「Santé!!」(宝塚歌劇)  ○ ~シルクロード 幻の王国~「楼蘭」(博多女社中) 【伝統芸能】  ○ 「橋弁慶」ほか-ふくおか市民能-(福岡市能楽協議会) 【演芸】  ○ 友近ワイド劇場(よしもと)  ○ 松元ヒロソロライブ(5.3憲法を考える実行委員会-久留米-)

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NTL「 ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」

ナショナル・シアターライヴ「 ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」は、2017年にロンドンのオールド・ヴィック劇場で上演された舞台で、作:トム・ストッパード、演出:デヴィッド・ルヴォー、出演:ダニエル・ラドクリフ、ジョシュア・マグワイア ほか。 1967年に描かれた戯曲「 ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」はトム・ストッパードの出世作で、「ハムレット」の端役2人を主人公にした喜劇。 1990年にトム・ストッパード自身の脚本・監督により映画化されている。 舞台には「ハムレット」の舞台と同じ時間が流れていて、2人が「ハムレット」に登場するシーンにだけ「ハムレット」の舞台になるという秀逸なアイディアがおもしろい。 今回上映の舞台は、戯曲では3幕のところを2幕として、旅芸人による劇中劇と「ハムレット」の劇とをうまく対比させる工夫がなされている。前半はややたいくつだが、後半はがぜんおもしろくなる。 「 ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」の日本での直近の上演は、昨年10月~11月のシス・カンパニー主催で、小川絵梨子の演出、生田斗真・菅田将暉の出演で世田谷パブリックシアターで上演された。 そのときの小川絵梨子による翻訳がハヤカワ演劇文庫に入ったので、戯曲が手に入りやすくなった。1990年のトム・ストッパード自身の脚本・監督による映画は、DVDがとても入手しにくい。DVDを再度出してほしい。

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映画「ファントム・スレッド」

ポール・トーマス・アンダーソン 監督による2017年のアメリカ映画。 1950年代のロンドンを舞台にした有名デザイナーと若いウェイトレスとの愛の物語だ。 前半は華やかなファッション界に君臨するデザイナー・レイノルズ役のダニエル・デイ=ルイスの演技に圧倒される。後半は圧倒的なレイノルズの状況をウェイトレスだったレイノルズの愛人・アルマがねじ曲げていく。アルマ役のビッキー・クリープスが繊細な演技で見せる。 あっけらかんとしたハッピーエンドではないけれど余韻の残る結末で、あとを引く映画だ。

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