映画「イメージの本」

ジャン=リュック・ゴダールのこの新作は、「新たに撮影した映像に、様々な<絵画>、<映画>、<文章>、<音楽>を巧みにコラージュし、現代の暴力、戦争、不和などに満ちた世界に対する“怒り”をのせて、この世界が向かおうとする未来を指し示す 5 章からなる物語」とあるが、物語性は薄い。 ほとんど断片的に提示される映像などは、“ほんとうにおぞましいところは自分でイメージせよ”とばかりに、突然真っ黒画面になったりする。 そんな画面を見続けることに拒絶反応が出て、途中で幾度も意識が飛んでしまった。 88歳のゴダールの、「暴力・戦争・不和に満ちた世界への怒り」というよりも、“絶望感”を強く感じる。それを克服するためには“イメージする”しかない。 「気狂いピエロ」を見てから半世紀以上が経つ。いま「イメージの本」を見られることは幸せなことには違いないが、つらい映画だった。

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7月に観た舞台

【演劇】 ○ 木の上の軍隊 (こまつ座) ○ 三婆(松竹) 【高校演劇:全国高等学校演劇大会】 ○ 無空の望 (栃木県立小山城南高等学校) ○ ふじんど (大谷高等学校) ○ 雨はワタシの背中を押す (島根県立横田高等学校) ○ ジョン・デンバーへの手紙 (鹿児島県立屋久島高等学校) ○ 君がはじめて泣いた日も、世界は普通の顔をした。 (佐賀県立佐賀東高等学校) ○ 放課後談話 (帯広北高等学校) ○ Indrah ~カズコになろうよ~ (福島県立ふたば未来学園高等学校) ○ ケチャップ・オブ・ザ・デッド (逗子開成高等学校) ○ Ernest!? (埼玉県立新座柳瀬高等学校) ○ My Name! 〜The importance of Being Earnest〜 (岐阜県立長良高等学校) ○ 屋上の話 (日本大学鶴ヶ丘高等学校) ○ 馬鹿も休み休みYEAH!! (香川県立丸亀高等学校) 【ミュージカル】 ○ 饗宴 (転回社プロデュース、写真) 【ダンス】 ○ 森山開次「NINJA」 (新国立劇場) 【ショー】 ○ コミカル☆バラエティ☆ショー (サザンクス筑後) 【伝統芸能】 ○ 萬狂言 福岡公演(萬狂言) 【大衆演劇】 ○ 桐龍座恋川7月博多新劇座公演 (桐龍座恋川)

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7月後半の流し読み

○ボダ子(赤松利市著) ○自由への道 奴隷解放に命をかけた黒人女性ハリエット・タブマンの物語(池田まき子文) ○女たちのテロル(ブレイディみかこ著) ○日本の異国 在日外国人の知られざる日常(室橋裕和著) ○地図とデータで見る移民の世界ハンドブック(カトリーヌ・ヴィトール・ド・ヴァンダン著) ○チケット不正転売禁止法がよくわかるQ&A決定版!(山下貴司著) ○暴走するネット広告 1兆8000億円市場の落とし穴(NHK取材班著) ○同調圧力(望月衣塑子、前川喜平、マーティン・ファクラー著) ○伊藤野枝の手紙(伊藤野枝著) ○アナーキズム(栗原康著) ○旅の窓からでっかい空をながめる(椎名誠著) ○柳家喬太郎のヨーロッパ落語道中記(柳家喬太郎著、写真)

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