琉球芸能の美と心 組踊・筑前琵琶 ~組踊「執心鐘入」との交感~
組踊上演300周年記念事業の一環として沖縄から来演された舞台をももちパレス大ホールで観た。組踊「執心鐘入」がとてもおもしろかった。
主催:文化庁/独立行政法人日本芸術文化振興会/組踊上演300周年記念事業実行委員会 共催:福岡県立ももち文化センター/シアターネットプロジェクト。
第一部は「琉球舞踊」と「筑前琵琶」。
「琉球舞踊」は、老人踊「老人老女」のあと 解説があって、そのあと、二才踊「高平良万歳」と 雑踊「加那よー天川」で、20分強。解説は嘉数道彦(国立劇場おきなわ芸術監督)。演奏は、歌三線(3人)、箏、笛、胡弓、太鼓。
「老人老女」は老人がかくしゃくとして人々に祝福を与え喜びを寿ぐ二人舞で、老人は扇子を、老女は団扇を持って踊る姿が格調高い。
「高平良万歳」は、組踊「万歳敵討」のなかから兄弟が父の仇を討つまでの4つの場面を舞踊化した一人舞で、ダイナミックな動きが心地よい。
「加那よー天川」は、水辺で自由奔放に恋する男女の様子を表現する二人踊りで、花染手巾や紫の長巾などの小道具を使っての自由奔放な振りが色っぽい。
踊も演奏もみごとな芸で、じっくりと楽しませてくれた。
「筑前琵琶」は、演者の寺田蝶美への解説インタビューのあと「令和大宰府梅歌」と「嗚呼壮烈岩屋城」。
「令和大宰府梅歌」は万葉集などからの引用の3首で、「嗚呼壮烈岩屋城」は演者自身による作詞で、島津軍を迎え撃つ高橋紹運の岩屋城での奮戦を描く。作曲はいずれも演者自身による。
筑前琵琶ができたのは1…