おーち ようこ著「2.5次元舞台へようこそ」
「ミュージカル『テニスの王子様』から『刀剣乱舞』へ」という副題がついている。
「演劇書を読む会」で読んだ。 2.5次元演劇についてよくまとまっていて、とても参考になった。
次のような章立てになっている。
はじめに 2.5次元舞台を、ジャンルから文化に
第1章 2.5次元舞台とは
第2章 2.5次元舞台の元祖であり最先端! ~すべてはミュージカル『テニスの王子様』から始まった
第3章 2.5次元舞台誕生前夜 ~宝塚『ベルサイユのばら』とミュージカル『テニスの王子様』の間に
第4章 2.5次元舞台の発展と革命 ~劇場から飛び出した舞台『弱虫ペダル』の誕生
第5章 2.5次元舞台の可能性を信じる役者たち
第6章 2.5次元舞台を観てみませんか
第7章 2.5次元舞台だけじゃない、「刀剣乱舞」という全方位のコンテンツ
第8章 2.5次元舞台を愛する受け手の視点
おわりに 日本最強のコンテンツを生む実験場――それが「2.5次元舞台」
第1章から第4章までは 2.5次元舞台の基本的なことが語られ、“そういうことだったのか”と納得させられることが多い。
第5章は、活躍する俳優についてまとめる。第6章は2.5次元舞台の観方の指南で、参考になる。第7章は「刀剣乱舞」の新しさに触れる。
第8章は観客としての自らの観劇体験を語って、短い章だけど熱い。
著者の2.5次元舞台愛がたっぷりと表れた本で、情報量は見かけ以上に多い。