マタヒバチ「ホワイト ゴー ブラック ババババーン 不シギノ国編」
北九州市の東田大通公園の特設テント劇場で観た。つらい観劇だった。
この舞台は、滋賀、北九州、大阪、京都の4か所で上演。台本:河田まゆみ、演出:マタヒバチ。
ベートーベンの「運命」を長々とかけてセリフをわざとかき消すという、冒頭のわけのわからない演出から始まって、一向に進まない展開にほんとにイライラ。2時間近く経ったかなと思って時計を見たら、1時間しか経っていなかった。早く終わってくれ!と強く思っていたからなぁ。
出演は女性4人がそれぞれに役を持ったストーリーのある話ではあるが、それを構成する各場面はここぞ芸の見せどころ!とばかりに、内容は薄いのに変に膨らませていていびつだ。その芸も鍛錬されて洗練されたというものではなくて、かなりがさつな芸だから、劇的感興を引き起こせないし、見ていて心地よくなるというところはほとごんどない。
後半になってやっとそれらしい展開になって全体が見えてはきたが不十分で、やや派手なラストシーンをやりたいがためにこの人たちは芝居をしているんじゃないの?とさえ思った。
丸太を組んだせっかくの大掛かりなテント劇場なんだから、内容を充実してほしいよな。