カンパニールーブリエ「Drop Shadows かげのしずく」

フランスのボルドー市に拠点を置くカンパニールーブリエは、今回の公演の演出・振付を務めるラファエル・ボワテルを中心に設立された現代サーカスのカンパニー。サーカスに 演劇、ダンス、映画など様々な分野を様々形で融合させ、新しい身体的・視覚的言語の開発に力を入れていて、特にエアリアル(空中パフォーマンス)では伝統的なサーカスでは見られない画期的な新しい装置を開発して、唯一無二のスタイルが注目を集めている、という。 今回上演される「Drop Shadows かげのしずく」は、「La bête noire(黒い獣)」の抜粋で構成される、今回の福岡公演のために作られたプログラムだ。ボワテル自身が曲芸師であったという過去に戻り、カンパニー(チャイニーズ・ポール、綱わたり、ダンス)のダンサーによるアクロバット、空中パフォーマンスという原点に戻った作品だという。ぽんプラザホールで午後4時の回を観た。演出・振付:ラファエル・ボワテル。 3つの場面で構成される上演時間約30分という短い舞台だが、キラッと輝くものに触れた感触があった。 舞台も衣装も黒で舞台一面にスモークがたかれ、スポットに近い照明がパフォーマーに一方向から当てられる。全体を通して舞台は暗い。 第1場はソロのアクロバットダンス。床から立ち上がることはなくて動きは少ないが、パフォーマーの身体が際立つ。暗い陰鬱な印象だ。 第2場はペアで、ワイヤーアクションとコントーション。第1場で床にへばりついていた肉体が宙を舞うのが新鮮で、舞台を床す…

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