南條隆とスーパー兄弟「10月博多新劇座公演 夜の部」
第一部のお芝居「龍馬とおりょう」と第二部「踊りと唄のグランドショー」の二部構成で、3時間楽しませてはくれた。
第一部の「龍馬とおりょう」は大衆演劇でよく上演されている演目のようだ。
冒頭の龍馬とおりょうの出会いのあとは、ラスト近くの寺田屋の場面までおりょうの出番はない。おりょうの出番がないあいだ、土佐勤皇党の武市半平太や岡田以蔵、新撰組の近藤勇や土方歳三とのやり取りなどで、龍馬の人となりと活躍が描かれる。
1時間20分ほどの舞台なのに10場ほどもあって、捕り物の場面では10人以上もがいっしょに舞台に登場するなど作りはていねいだが、話は大衆演劇風にはしょってあって甘い。龍馬を総座長龍美麗が出ずっぱりで演じ、座長三代目南條隆が中岡慎太郎を笑わせ役で演じる。おりょう(龍魔裟斗だと思う)がちょっと弱い。
第二部「踊りと唄のグランドショー」は、15曲近くの踊りを1時間20分ほどでテンポよく見せる。
ここでも、徹底的に総座長龍美麗を見せる構成となっている。派手な照明のもと、現代風の衣装でのダイナミックに踊りは楽しいが、やや一本調子かな。
「南條隆とスーパー兄弟」は初代南條隆が1935年に熊本で「南條隆劇団」として旗揚げし、1964年に二代目南條隆(現在は「南條隆とスーパー兄弟」総帥)が座長襲名した。
2007年に二代目南條隆の息子の龍美麗と南條影虎が共に座長襲名した。
2014年には劇団で傷害・暴行事件を起こして、二代目南條隆、龍美麗、南條影虎が逮捕されている。
2015…