飛ぶ劇場「ガギグゲゲ妖怪倍々禁」を久留米シティプラザ Cボックスで観た。午後6時から100分ほど。おもしろかった。
作・演出:泊篤志。出演は、桑島寿彦、木村健二、葉山太司、脇内圭介、中川裕可里、角友里絵、佐藤恵美香、德岡希和。
開演前に10分ほど、久留米大学附設高校 演劇部顧問の岡崎賢一郎氏を迎えての泊篤志との妖怪プレトークがあった。元々はアフタートークの予定だったが、緊急事態宣言で久留米シティプラザの閉館時間が午後8時になったためにプレトークに変更された。
(あらすじ)時は2030年、豚コレラパンデミック下の街のカフェ。予知能力のあるオーナーがいるそこには、妖怪要素の濃い人たちが集まる。
妖怪要素の濃い人は豚コレラにかかりにくいというデマから、妖怪要素の濃い人が豚コレラ菌をばら撒いているというデマまで拡がり、妖怪要素の濃い人を排除するための妖怪度検査が行われることに。
オーナーも含めた7人の妖怪度検査の結果、排除対象の妖怪度20%前後の人が3人。わずかな違いなのに線引きされたとたんに分断が始まる。20%の根拠さえわからないのに。
妖怪度を数値化するというアイディアで、分断を顕在化・可視化させた手法は秀逸。代表して文句を言いに来ていた商店街の役員も妖怪度20%以上だった、なんてのもおもしろい。
戯曲の切実さを俳優たちもよく体現していて、舞台の緊張は最後まで崩れなかった。
緊急事態宣言で飲食店は午後8時以降の営業自粛が要請された。なぜかそれに劇場も巻き込ま…