ナイロン100℃「イモンドの勝負」
午後6時から北九州芸術劇場 中劇場で観た。上演時間は20分の休憩も含めて3時間20分。楽しめた。
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演は、大倉孝二、みのすけ、犬山イヌコ、三宅弘城、峯村リエ、松永玲子、長田奈麻、廣川三憲、喜安浩平、吉増裕士、猪俣三四郎、赤堀雅秋、山内圭哉、池谷のぶえ
(あらすじは書きようがないけれど) イモンドという競技の世界選手権の話で、優勝すれば宇宙選手権に出られる。どうやらそれを、宇宙人が偵察にきているらしい。
イモンド(=芋人?)という競技、なんてことはない、ジャンケン。それにタモツは勝ち続ける―というようなナンセンスが山のように詰め込まれている。
場面が妄想か現実か判然としないし、時間は勝手に飛ぶし、人物の設定が途中で変わってしまったりと、いろいろ齟齬・矛盾もいっぱいで、第1幕1時間半が終わっても脳内に?が増えるばかり。
第2幕でもそれらはほとんど回収されずに終幕に至るのだが、終わってみれば何となく納得してしまっている。そうかここは、宇宙人を使ったケラリーノ・サンドロヴィッチの詐術に酔ってればよかったんだ。
それでいて、内容は社会問題をキッチリと描いてもいるんだから恐れ入る。
相変わらずすさまじいプロジェクトマッピングで、やりすぎではないかと思えるほどだが、この舞台ではありかな。
上演時間の長さは覚悟していた。終演後は平和通りまで走って、小郡まで帰る天神発の最終電車に間に合う高速バスにやっと間に合った。