宝塚歌劇 宙組「バロンの末裔」「アクアヴィーテ!!」

宝塚歌劇 宙組の全国ツアーの福岡市民会館公演を、午後6時から9時まで大ホールで観た。満席だった。 ミュージカル・ロマン「バロンの末裔」 作・演出:正塚晴彦。1996年、月組の久世星佳のサヨナラ公演として上演された作品の初の再演。上演時間は約95分。 (あらすじ) 貴族階級の支配が崩れ去った20世紀初頭のスコットランドを舞台に、男爵家に生まれた男が、双子の兄の婚約者への叶わぬ想いを胸に抱きながらも、愛する土地と人々を守るため、貴族的な潔さでダンディに生き抜く姿を描いた物語。(公式HPより) 公式HPのあらすじはカッコ良すぎる。 双子の兄ローレンス(真風涼帆)の婚約者キャサリン(潤花)と、ローレンスの双子の弟エドワード(真風涼帆、2役)の三角関係をどうするかが問題の一つ。 兄ローレンスの投機の失敗で男爵家は無一文になってしまっていて、銀行に全財産持って行かれる状況をどうするのかがもう一つの問題。 前半では、この二つの問題が説明されて、エドワードとキャサリンの相愛が確認される。後半はあまりにも安易な展開で、登場人物はほとんど何も行動することなく、経済問題はタナボタで解決し、本音を出し合った三角関係は本音を引っ込めて元の鞘に収まる。 これをストレートプレイでやられたらとても見られたものではないが、宝塚歌劇では許してしまうのは歌とダンスの力だろう。 ツアー公演の舞台は装置が限られていて、宝塚大劇場や博多座での公演に比べて安っぽい印象を免れない。 ショー…

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