(山本東次郎師=毎日新聞より)
山本東次郎、観世喜正、宝生欣哉を迎えての「能狂言を観てみたい」公演を大濠公園能楽堂で観た。上演時間は、休憩20分を含めて2時間40分。主催は、「能狂言を観てみたい実行委員会」。
解説(山中迓晶)が15分。わかりやすかった。
素囃子「羯鼓」は、笛:竹市学、小鼓:幸正佳、大鼓:白坂保行で、5分ほどの演奏だが囃子の魅力がわかる。
狂言「柿山伏」は、山伏の登場が囃子入りでやって始まる。山伏:山本則孝、柿の木の持ち主:若松隆。上演時間は20分。
山伏と柿の木の持ち主の攻防がおもしろいが、山伏のガチガチの演技が気になった。
狂言「月見座頭」は、座頭:山本東次郎、上京の者:山本則俊で見ごたえタップリ。上演時間は35分。
別人になりすまし、豹変して座頭をたぶらかす上京の者。いたぶられた座頭のどうしようもなさは、状況がわかっているからこそ増幅されて伝わってくる。山本東次郎の繊細な演技が際立っていた。
余談だが、「月見座頭」は1968年ごろに住吉神社能楽殿で開かれた「大蔵流狂言会」で観た。その時の演者が誰だったか忘れたが、ラストの座頭の深い寂寥感に戦慄した。
半能「融 舞返」は、シテ:観世喜正、ワキ:宝生欣哉 と贅沢な配役。前シテは汐汲みの老人 じつは源融の霊、後シテが源融の幽霊、ワキは旅の僧。
囃子方は、笛:竹市学、小鼓:幸正佳、大鼓:白坂信行、太鼓:田中達。地謡は、山崎正道、角当直隆、鷹尾維教、坂真太郎、馬場正基、今村一夫、鷹尾章弘、小田切亮磨。上演時間は30分。
観世喜正の舞を、「舞返」の小書で見られてよかった。口跡もいい。堪能した。
ラストは山本東次郎師のアフタートークで、聞き手が野呂恵さん。約20分間、楽しい話が聞けた。
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キンタ先輩
薙野信喜