手塚夏子 & prima materia「人間ラジオ 福岡放送局」
午後7時45分から8時30分まで、箱崎水族館喫茶室で観た。
prima materia のメンバーは花田宏毅(ギター)、渡辺ハンキン浩二(ドラム)と照明・出田浩志(大屋屋)。パフォーマーと組んだ即興イベントを2022年4月より毎月一回、箱崎水族館喫茶室で連続公演している。
今回の公演は、手塚夏子がかつて関東で上演したという「人間ラジオ」および「人間ラジオ2」という、音楽、照明のメンバーと一緒にかなり実験的な取り組みの福岡版。手塚は「人間ラジオ、つまりダンサーやミュージシャン、照明家それぞれが、いままでやったことのない領域へとチューニングをずらしていくことに挑戦します。その延長線上で、関係のありかたそのものをチューニングしていきます。」と意気込みを語っている。
最初の15分弱は客電を落とさずに、手塚はスタンディングでのパフォーマンス。動きに加えて発する声と音がユーモラスで、けっこう笑った。
その後の30分強は客電が落とされて、手塚はいくつもの懐中電灯の光のなかを力強く動きまわる。ギターとドラムは光を強調するためか、いつもより控えめだ。パフォーマンスは迫力で、ここではもう、笑うどころではない。
こんな迫力の手塚を見るのは、手塚が prima materia と初めて共演した公演以来だ。今回は“光”のアイディアが生きていた。